2019年11月14日に開催されたISHIFES4コマ漫画展の入選作品を紹介します。

【金賞】題:四股名 ペンネーム:TAKOYAKIO

【講評】笑った。ちなみに右の親方は岐阜市のマークが入った着物で、左の力士は台東区のマークが入った着物だそうだ。芸が細かい。4コマ目の柄は意志雄になってるし。こういった4コマほぼ同じシチュエーションって簡単そうで難しい。私もよくやる手法だが、失敗すると手抜きに思われてしまうので。この漫画はセリフとちょっとした表情で見事に描いている。4コマ目のセリフのかぶせと口の大きさは最高である。スピード感あるなぁ。というわけで、応募作品の中で一番笑った作品である。

【金賞】題:石フェスに行くよ ペンネーム:岐阜マン

【講評】岐阜を代表する漫画家の一人、岐阜マン先生の作品である。どうだろう、大きく心を揺さぶられたのは私だけではないはず。4コマの枠外にも絵を描くのは割とある手法だが、ここまで立体的に使ってあるのはさすがの一言。ちなみに個人的に注目すべき点は1コマ目のTシャツの着方だ。パジャマでおじゃまに出てきそうな幼児っぽい着方をしているが、そう描くことでTシャツを着ている感が出るのだ。で、ふと思ったが岐阜マンの体って緑色なのね。ってことは半裸で東京に来るのかな。

【金賞】題:マイルール ペンネーム:宇佐江みつこ

【講評】漫画に出てくる「岐阜てくてく」とは、やながせ倉庫の上田さんが発行している超ゆるゆる季刊フリーペーパーで、私も何度か寄稿したことがある。そのとき上田さんが「やばい!ものすごいところから掲載依頼が来た!嬉しい!」と感動していたのが、岐阜県美術館からの依頼のことだ。なんと全国区になる前の宇佐江先生の漫画と私の漫画が「岐阜てくてく」に同時掲載されていたことがあるのだ。宇佐江先生は私の4コマ漫画を読み、4コマ漫画を描き、瞬く間に全国へ飛び立っていった。

【銀賞】題:石の家族の物語 ペンネーム:オゼキカナコ

【講評】絵は枠内、セリフは枠外。斬新だな、おい。さらに2・3コマ目の点線の切り替えがすごい。これは思いつかない。石の漫画だったり、石ガチャで石を売ったり、何かとつげ義春大先生と同義で語られることがあるが、私がつげ大先生のことを知ったのはカナコ氏に教えてもらったからであり、さらに言えば、こうしてISHIFESが開催できたり、石田意志雄として岐阜の人々に知ってもらえたのも氏のおかげである。ここまできたら責任をとって売れるまでどんどん宣伝してほしい。

【銀賞】題:わたしは少女漫画家になりたかった ペンネーム:ばんかおり

【講評】今からでも遅くはないですよ。むしろ少女漫画家を目指して頑張ってほしいと思った次第です。このセリフの多さは、私の漫画のようでとても共感しました(笑)。4コマ目の薔薇をくわえた意志雄の背景に描かれている点々模様がとてもいいなと思いました。少女漫画ってこういうのよく出てきますよね。こういうのいいなぁ。

【銀賞】題:すてきな商店街・美殿町 ペンネーム:すぎやまえみこ

【講評】本物の漫画家の作品である。テンポがいいし、字も読みやすいし、愛を感じるしで流石のひとことである。こんな漫画界の虫けら、いや、消しカス、いや、漫画界にも足を踏み入れていない私のことを漫画にしてくださるなんて本当に恐縮すぎる。ただ一つ言いたい。みんなは気づいていないかもしれないが、この作品、すぎやま先生が2年前に描いだ漫画である。本物の漫画家は多忙なのだ。

【銀賞】題:岐阜名物!? ペンネーム:吉岡コウジ

【講評】かわいい。猫がかわいい。皆さんはこの漫画に登場する猫がわかるだろうか。シェフチェンコ、猫一、おもち、ベルカだ。ニャーベルのニャベンジャーズといったところだろうか。ものすごい贅沢なイラストである。そうそうたる猫をこんなにも可愛く描けるのには理由がある。作者が「猫ガ待ツ家路ヲ急グ」というフリーペーパーを発行しているNeko Standardさんだからだ。吉岡さん家のあまぐりとマロもめちゃくちゃかわいいから、フリーペーパーやインスタなどで確認してみて。

【銀賞】題:岐阜県民の朝の定番 ペンネーム:ながら八千代

【講評】3コマ目まで読んだとき、わかっちゃいたけど期待しました。岐阜と言ったら意志雄だろ的なオチなのではないかと…。でもそれだと多くの方の反感を買うだろうし、そもそも岐阜と言ったら意志雄なわけないし…。早く岐阜新聞の朝刊の4コマ漫画枠を勝ち取り、晴れて岐阜県民の朝の定番になれるよう頑張りたいです。

【銀賞】題:某スタンドのいしおちゃん ペンネーム:スミレ

【講評】かかみがは某市の学びの某にあるカフェ、KAKAMIGAHA某 STANDにも私が作った石形があるのだが、この漫画の通りの状態になっているとのこと。悲しいぞ!私がスタンドに寄るときだけこそっと表に出しやがって!でもよく考えたら邪魔だよね。頼んでもないのに勝手に作って渡してるもんね。ま、そういうことは置いておいて、漫画の構成がうまい。絵で語れている。これぞ4コマ漫画。

【銅賞】題:石形とテツクリテ ペンネーム:テツクリテ ナカノヒト

【講評】岐阜県関市のアイアンインテリアショップ、テツクリテの中の人の作品である。twitterのフォロワー数は7000人を超えており、まさに今をときめく企業アカウントの中の人なのだ。だからではないが、この漫画の内容通り石形を贈った。決して賄賂ではない。中の人がtwitterで紹介してくれたら私のフォロワーも増えるかなと思って贈ったわけではない。

【銅賞】題:ギフという漢字 ペンネーム:ゆかりん

【講評】「岐阜」を題材にした漫画を描きなさいというテストがあったとするならば、これは100点の漫画である。採点する先生も気持ちよく花マルが付けれると思う、普通の先生ならば。もし私が採点者だったら、まず1コマ目だけで50点は加点するだろう。なぜなら、岐阜出身の小鳥という設定、さらに小鳥が「岐阜」という漢字を知りたがっている設定が最高に面白いからだ。さらに2コマ目!小鳥が「分岐」なる言葉を知っているではないか!さらに50点加点!となるとこの漫画は200点だ。

【銅賞】題:岐阜のまっくす ペンネーム:@ko_no_no

【講評】この方はおそらく私と同じ視点の持ち主だ。レジ係は知る人ぞ知るネタの宝庫である。この漫画は実話だそうだ。となると、このレジに並んだ時のことを想像したらもう笑が止まらない。よく我慢できたと思う。私だったら吹いていたと思う。だって未だに行きつけのゲンキーのレジのおばちゃんの、ハイトーンボイスで噛むけど強引にごまかす仕草に笑いがこらえきれないから。

【銅賞】題:「ほっとするで賞」 ペンネーム:み〜すぃ〜

【講評】残念ながら銅賞です。えーっと、いろいろ突っ込みどころ満載の破壊力ある漫画だと思いました。まず2コマ目の「YO!」と書かれたうちわ。これは一体誰に何をアピールしているのだろうか(笑)。あと4コマ目のじいさんばあさん、東京ドームが見下ろせる立地で、こたつ・みかん・猫生活は絶対にないだろ!

【銅賞】題:社会見学 ペンネーム:意志子

【講評】クラウドファンディングが50万円突破していたら、この漫画の通りになっていました。

【銅賞】題:金華山の麓で君の会うたびに ペンネーム:@sibainu_san

【講評】柴犬の不敵な笑みが怖い。

【銅賞】題:たぴおか ペンネーム:ひなぎくのたまご

【講評】タピオカドリンクって飲むんじゃなくて食べるんだね!

【銅賞】題:いっくん(小4・男子) ペンネーム:いっくんの母

【講評】大発見だね。ちょうど耳から息を出したいと思ってたんだ。

【銅賞】題:石フェスでお買い物 ペンネーム:長谷川遥子

【講評】2コマ目以降、手と足がなくなってる!

【銅賞】題:意志雄 is?? ペンネーム:星ゴロー

【講評】大事故。

【銅賞】題:2019 ペンネーム:長月コージ

【講評】横書きにする必要はあったのかい?



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いかがでしたでしょうか?力作ばかりでしたね!
ご応募くださったみなさま、本当にありがとうございました。
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ISHIFES当日はクラウドファンディングの「意志雄に4コマ漫画のネタを提供して実際に意志雄に描いてもらう」というリターンにご支援くださった方への漫画も展示しましたので、こちらにもアーカイブとして載せたいと思います。
※以下の漫画は石田意志雄が全て描いたものです。

【ネタ】猫一とあんこの異父異母兄弟的コラボ漫画  提供者:ちいこ

【意志雄の解説】「あんこ」とはネタ提供者のちいこさん家の猫ちゃんのことで、我が家の猫「猫一」と同じ種類の猫である。もちろん兄弟ではないが、似ているのでそのような漫画を描いて欲しいとのことだった。どうだろう。かなり面白く仕上がったのではないだろうか?わからない方はしっかり読んでみよう!

【ネタ】トリコローレ  提供者:トリコローレのヤスオちゃん

【意志雄の解説】トリコローレとは岐阜県大垣市にあるイタリアンレストランである。そこのオーナーシェフからネタをご提供いただいた。とにかくオーナーの清水康生さんはノリがよく、昨年のISHIFESにも出店いただいたほどだ。今年いないのは嫌われたのではなく、多忙すぎるからであることをここに記しておく。

【ネタ】3コマ目の奇跡  提供者:戸高 翼

【意志雄の解説】提供するネタとしてはとても素晴らしいと思いました。この企画をちゃんと理解しているというか、漫画家に対してちゃんと球を投げているというか、さすがつっつんだなと。彼の投げた球をちゃんと打ち返すべく、お酒を飲みながら考えた結果がこちらになります。な、ホームランだったろ?

【ネタ】オールユアーズの夏堀です!  提供者:夏堀さん

【意志雄の解説】漫画の通り備考欄に「オールユアーズの夏堀です!」とだけしか書かれていませんでしたが、これはアレだ、試されている!と思い頑張って描きました。幸運にも夏堀さんのツイッターをフォローしていましたので、夏堀さんの似顔絵と「おい、小池!」的なキャッチコピーで、こんなキラーパスを出した夏堀さんをとっ捕まえたいと思いました。

【ネタ】夏至カレー  提供者:夏至カレー大使

【意志雄の解説】ヤバイの来た。そう思うと同時に、何か同じ匂いがするとも感じました。夏至カレー。カレーが好きなカレー大使が考案した奇祭。もうISHIFESとそう変わらないのではなかろうか。みなさんも夏至にはカレーを食べましょう。もう、そういう文化です。

【ネタ】ミニバス  提供者:S・クロ

【意志雄の解説】ミニバスとは言わずもがなミニバスケットボールの略である。小学生ルールのバスケットのことだ。ネタ提供者は実際に息子が通っているクラブチームのコーチからである(笑)。漫画の内容はどうだろうか。デ◯ズニーキャラを描いちゃうあたり、テクニカルファウルを取られても仕方ない。

【ネタ】岐阜市民JAZZビッグバンド 楽市JAZZ楽団  提供者:ひゅり

【意志雄の解説】岐阜市にはこのようなJAZZ楽団があり、紅白歌合戦にバックバンドとして出演経験のある野々田万照さんが講師をされていたりするそうです。そんなものすごい楽団の漫画を描くという恐縮すぎるネタをいただき、悩んだ結果がこちらになります。これ、あれかな。見つかったらヤバいやつかな。

【ネタ】ロイヤル40  提供者:PENGUIN BOOTS

【意志雄の解説】ロイヤル40とは岐阜市柳ヶ瀬にあるレトロな商業ビルである。近年リノベーションされ、いろんなテナントが入居し生まれ変わった。そこに入居中のPENGUIN BOOTSさんからのお題提供。柳ヶ瀬に関しては割と詳しいので簡単に描けると思ったが、いやはやこれが難しかった。でも最後は私らしくうまく落とせたのではないだろうか。